地震災害発生の前後行動を家族で話し合い決めておく「5つのルール」

   
   
 
 

地震災害発生時「3つの家族のルール」を決めておこう

予告もなく、突然の大地震は起こります。

皆さんは「もしも」の時にとるべき行動や集合場所・連絡方法を、家族や大切な人と話し合っていますか?

大きな災害が起こる時に、家族全員が一緒にいるとは限りません。

会社や買い物…子供は幼稚園・保育園・学校…ひとりで行動していることが多いですね。

ある程度家族間で決めていたはずなのに、いざ家族に会おうとしても会えなくて困ったという話を、多くの被災経験者の方々から聞きました。

もしもの時に備えて、決めておきたい5つのルールを再度見直して、もっと複数の方法や、細かく決めておくことが大切です。

  1. 行き先はいつも明確に!
  2. 地震発生時、どう動くか
  3. 地震発生直後、どう逃げるか
  4. 地震発生後、どこで会うか
  5. 地震発生後、どう連絡を取り合うか

今度、時間のあるときに・・・なんて言わずに、今日にでも話してみましょう!

地震災害発生に備えて、行き先はいつも明確に!

東日本大震災は、14時46分。

その時間帯は、小学生の帰宅時間だったり、幼稚園・保育園の帰宅移動時間でした。

多くの家族が、子どもの居場所がわからなくなってしまい、不安で探す時間だったといいます。

帰宅ルートを探しても、帰宅中の安全な場所を確認していなかったために、子ども達は散らばってしまったという事態がありました。

中高生の子供達は、時間帯によっては友達と寄り道していることもあり、居場所がわからず、連絡もつかいないという事態が想定されます。

まずは、普段と違う場所へ外出するときは、必ず家族に行先を報告をする習慣をつけるようにしましょう。

地震発生時、どう動くか?「安全3エリア」を確認しておく

たとえ子供であっても、自分の身は自分で守る事という意識がとても大切です。

どんな場所にいても、まずは頭を守って避難します。

まず、自宅・会社・通勤通学の居場所の「安全3エリア」を確認しておきます。

旅行などではじめて行く場所でも、部屋の安全な場所・非常階段など、安全であり避難へ導かれるルートを確認します。

「安全3エリア」とは、地震発生時、物が「落ちてこない・倒れてこない・移動しない」場所です。

発生時には、一番近い「安全3エリア」に移動して、揺れが収まるのを待つことです。

場所によってが外に出なければならないこともありますが、落下物やガラスの破片でけがをする可能性があるので、かばんや身近なモノを頭に乗せて移動しましょう。

家の中で、ダイニングテーブルの下と決めていても、すぐそばの食器棚が倒れてしまい、テーブルが押しつぶされないか?

オフィスであるならば、パソコンやコピー機・書類や書籍物など、重みのあるものが多いため注意が必要です。

外出などで屋外にいるときは、広くて安全な場所や、新しい鉄筋コンクリートのビルなど、その場所で安全と思われる場所に逃げるのも安全な場所のひとつ。

地震の直後に、他の家族はどうしているかと電話で確認したくなりますが、その時間によって安全なアクションが遅れてしまいます。

まず、発生時はどんな場所でも「頭を守って安全な場所にいること」と、家族のルールとして決めてください。

地震発生直後、どう逃げるかどう動くか?避難方法

自分の命は自分で守ること…当たり前と思っていると思います。

しかし、家族が…と頭をよぎり、東日本大震災の時では、自宅に誰か残っていないかを確認しに戻ってしまい、命を亡くなった方もたくさんいます。

判断や行動ができない乳幼児がひとりで自宅にいると考えられませんが、もしそのような状況の場合は、親御さんは命を投げうっても助けにいく…と、私は考えてしまいます。

それは、人様々な考えがあると思いますので、この場でのコメントは控えさせてもらいます。

そのほかに自宅が倒壊しなかったことで「この位なら大丈夫」と思ってしまい、逃げなかった人も結果的に犠牲になってしまいました。

東日本大震災の場合は、津波での被害が大きく、地域によって被害内容は違います。

避難方法は全国共通なのは「命を守る」ということで、その命を守る避難方法などは、地域性を個々で調べて決めていくことです。

自宅で大きな地震があった場合、揺れが収まったら、出口を確保・火元を確認・窓ガラスや大きな家具、家電から離れるという3つを行い、さらに安全な場所に移動します。

自分が比較的安全な場所にいたり、移動できた後、家族の安否を知りたくなるのが人間です。

でも、この時に気を付けたいのは、すぐに家族に連絡をとろうとしないことです。

揺れが収まっても、家族は他の場所で建物の倒壊・火災・津波などの危険な場所にいるかもしれません。

あなたからの電話を受けることで、家族が逃げ遅れてしまう可能性があるのです。

まずは、自分の命を最優先に行動し家族を信じてある一定時間を置いてから、安否確認をするようにしましょう。

地震が発生したそのとき、安全な場所を瞬時に判断できるものではありません。

だからこそ、事前に家族で、もしここで火災・津波・液状化・土砂災害があった場合…と想定して、歩く道沿いの建物の耐震性や二次災害の危険度などを検討し、どこに避難したら安全なのかを考えておくことが、迷うことなく避難できるのです。

地震発生後、どこで会うか? 集合場所を決める

家族が別々に避難した後、災害が落ち着いた時に、どこの避難所で集合するか決めてありますか?

避難所になる場所は、それぞれの地域で決められているので、災害が発生したら、まずは一番近くの避難所に逃げましょう。

そして、「家族はここに集合する」というルールを、家族全員で事前に確認して決めておきます。

広域避難場所と集合場所の確認と家庭内訓練

まず、自宅が安全である可能性が高い場合、待ち合わせ場所は「自宅」です。

しかし災害時は何が起きるか分かりません。

自宅から避難する必要があった場合は、広域避難場所になります。

広域避難場所は多くの人々で混雑します。

気をつけておきたいのは、「ここに集合」という避難場所をアバウトにしないで、「○○小学校の運動所にあるブランコの前」というように、設定する場所をピンポイントで細かく指定し決めることです。

場所によっては、倒壊・津波・火災などの被害にあっている場合もあるので、さらに安全な集合場所をもう1か所、「○○公園」決めておきます。

○時と○時に○○小学校の運動所にあるブランコの前に集合。

もし30分経過しても集まらない場合は、第二候補の避難場所の「○○公園」に集合と、行き違いや探し求める時間を避ける方法を決めておくと安心です。

地域で定められている避難場所を確認した後に、昼と夜に目的地まで家族で実際に歩いて確認しましょう。

子どもにとって、昼に通学路として歩く道ですが、もしかしたらひとりで避難所に行く状態になることを想定して、夜に歩いて注意すべきことを親が指摘することがとても大切です。

そして、昼には感じなかった危険な場所が夜ではあるのか…途中で火災や瓦礫の危険も考え、複数のルートを歩いてみましょう。

このように家庭内訓練をして、ルート確認をしておきましょう。

地震発生後、どう連絡を取り合うか?安否確認の方法

大地震の揺れが収まると、一斉に家族や友人に安否の連絡を取る傾向にありますが、その行動が命取りになる場合があります。

自分は比較的安全な場所にいても、相手が安全な場所にいるとは限りません。

家族の退避行動を阻害してしまうことがあるのです。

安全な場所に移動して、自身が生き延びることに集中することが大切です。

東日本大震災でも、家族に連絡をしていて立ち止まっていたために、津波に巻き込まれて亡くなった人がいます。

すぐに確認したい家族の安否…

災害規模の大きさによりますが、とりあえず大丈夫と思える状況になってから、家族との連絡・安否確認をしましょう。

非常時の連絡方法.安否情報の確認方法を家族で決めておく

災害時には携帯電話がつながらない事があります。

災害が発生し、家族がそれぞれ別々の場所にいるときに、日頃から安否確認の方法を家族で話し合っておきましょう。

携帯電話といった一つの連絡方法に頼るのではなく、家族との連絡方法はいくつか準備しておきましょう。

 

「災害用伝言ダイヤル」
大災害発生時に、被災地内の電話番号に限り利用可能なサービスです。
局番なしの「171」に電話をかけ、音声ガイダンスに従って安否などの伝言を音声で録音することができます。
一般加入電話や公衆電話から利用できます。
詳しくは「災害用伝言ダイヤル171のHP」https://www.ntt-east.co.jp/saigai/voice171/
被災者の家族等が全国どこからでもその伝言を再生し安否を確認できたり、被災者に対する伝言を録音したりすることができるサービスです。

「携帯電話:災害用伝言板」
携帯電話のインターネットサービスを活用して、被災地域の方が自らの安否を文字情報によって安否情報を登録・確認するすることができるサービスです。
NTTドコモ・au・ソフトバンク…など、各社のアプリで使用できます。

 

フェイスブックやツイッターなどのSNSなど、今までの震災時の経験で、比較的つながりやすかったようです。

家族で話し合い、安否確認する手段を2つ以上決めておきましょう。

災害時の行動を決めておくことの重要性

大地震は、家族みんながそろっているときに起きるとは限りません。

遠い外出先で大地震に遭ったら、危険がある状態で無理して帰宅を試みず、帰宅困難者用に開設される避難施設などの安全な場所で様子を見るようにします。

災害後は動くほど危険リスクが高まります。

家族の安否が心配で、ジッとしていられないという気持ちがあると思いますが、安全だと思ったら数時間動かないことが賢明です。

生きていれば必ず会えると信じて、生き抜く方法を、日頃から家族で災害時の行動を確認し合って確認しておくことが重要なのです。

災害は、ただ恐れるだけではなく、災害に対する意識をしっかりと持って「正しく恐れる」ことが大切です。


 


 

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