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ご家庭ではペットボトル入りの水をどのように保存されていますか?
自然災害などでライフラインが寸断された時に備え、普段から備蓄水を確保することが必要です。
安全に水質を保つために、収納・保管方法で気を付けるポイントを紹介します。
Table of Contents
災害備蓄の飲食用の水と生活のための水の必要量は1人1日3リットル
人が生きていくために必要な水分量は「1日2~3リットル」
そんなに「水」を飲んでいないけれど…と感じても、食べ物から毎日約0.6リットルの水分を摂っているので、飲み物から摂取する水分は1日1~1.5リットルが目安で摂取していると思います。
※水を飲まないとどのようになるかは前ページでご説明しています。
顔や手を拭いたりする生活で必要な水を含めると一日に約3リットルは必要といわれています。
家族4人が3日間何の援助もないまま生き延びようと考えると、 単純計算では36Lの水が必要になります。
想像以上の大量の水を確保しようとするのであれば、生活のための水は、水道水を使わない手はありません。
そして、消費期限が過ぎてしまったペットボトルの水は捨てることなく生活で必要な水にできます。
ただし、水道水の保存は、注意事項を守って保存する必要があるので、次のページで紹介します。
「水が腐る」とはどういうこと?
一般的に「水が腐る」とは、水が臭くなったり色が濁って、飲めなくなる状態をいいます。
食べ物が腐るのは細菌が有機物を分解することですが、水は無機物なのに、どうして水そのものが腐るのでしょう。
「水が腐る」とは、水の中に不純物が入り込んでしまった状態で放置したため、その不純物が細菌や微生物によって分解されて水が腐ったと表現します。
水が腐ると、ドブや雑巾のような匂いと感じます。
ペットボトルの開封後は、空気中に漂う細菌が入り込みやすくなり、保存条件によって水の中に雑菌が繁殖して腐ってしまうので、注意が必要です。
水道水は、水が腐る要素である「細菌の繁殖」を防ぐために、塩素による殺菌・消毒が施されていますが、数日間放置することで、塩素の効力が徐々に落ちていきます。
塩素の効力を失った水に、水道水に含まれていたミネラル分などの不純物が微生物や細菌がエサとして入り込み、繁殖して「腐敗」がはじまります。
そして、ニオイや水の濁りがはじまって水が腐っていくのです。
ペットボトルのお水は、科学的には腐ることがありません。
しかし、収納方法・保管方法を間違えると、水が劣化することがあるので注意が必要です。
ペットボトルの水を安全に収納・保管方法
一度にまとめ買いをしてたくさんのペットボトルを備蓄しているというご家庭では、段ボールに入っている大量にあるペットボトルを安全に保存するにはどうしたらいいのと感じる方もいると思います。
ペットボトル入りの水は、未開封で正しい収納方法を行っている場合は、科学的に腐ることはありませんので、消費期限まで品質が保証されています。
しかし、保存方法や収納の方法によって、劣化していく可能性が高いため、注意が必要なのです。
賞味期限が短いペットボトルを数本入っている段ボールには、持ちやすいようにくぼみがありますが、長期保存可能のペットボトルの水の段ボールには、持ち手のくぼみの切り口がありません。
基本、ペットボトルは段ボールから出さずに、保管することが安全な収納方法となり、横向きにしないことです。
ダンボールは外気温が伝わりにくく、紫外線によって劣化するラベルの保護にもなるため、必ずダンボールケースのまま保管して下さい。
そして、ペットボトルの性質上、匂いがする場所に長時間置いておくとフタや容器にまで匂いがついてしまい、ひどい場合は中にまで移ってしまうケースもあります。
水は臭いが移りやすいため、洗面所などに収納されている、洗剤や柔軟剤のにおいの強いモノのそばでの保管は避けてください。
そして、塩化ビニル樹脂素材、合成皮革等 に含まれている可塑剤の影響で溶けてしまうので、接触させないように収納し、避難用のリュックサックに接触させないようにしましょう。
避難用のリュックなどに入れ替える場合は、布や遮光・遮熱・冷温材などで覆って、横置きにしないようにします。
棚への収納も、横向きに並べてしまうとペットボトルの変形が起きやすく水が劣化するため、キャップが上になるよう立てて保管して下さい。
「直射日光、高温多湿、寒冷の場所を避けて保管して下さい。」と書かれている場合の基準は、衛生面の観点から、直射日光が当たらない多湿ではない15℃~25℃の室温の場所です。
<ペットボトルの保管場所と収納の留意点>
- ペットボトルを段ボールから出さない
- ペットボトルは、キャップを上にして収納
- ペットボトルと水に影響する、化学薬品等をそばにおかない
今保管してある場所が保管に適していて正しく収納できているか?
何か影響してしまうものをそばに置いていないか?
水の保管状態の確認して、安全な水の備蓄をしていきましょう。

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