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救援物資「3日以上はない」と想定
家族は無事だった…家も持ちこたえてくれた。
その後、生きていくためにどうしたらいいのか…と、途方に暮れるでしょう。
しかし、食べ物さえあれば、その中で何とか生きていくことを考えられます。
大規模災害の場合、助けの手は「ない」と想定してしたほうがいいと考えています。
ライフラインはもちろん、道路や鉄道も寸断され、消防も病院も被災。
自宅避難ができない状況にある方は、避難所や公園などで車中やテントで暮らすことを強いられます。
電気・ガス・水道とライフラインが止まった生活を、過ごしていくことになるのです。
救援物資は「3日間はない」と想定して考えるように、行政は指導しています。
しかし、私は大都市で大規模災害が発生して壊滅的な状況の場合、救援物資が1か月以上ないと想定して準備しています。
予想される「南海トラフ」のような大地震が、もし起きたなら…
応援できる他の都道府県が、救援出動できない状況になるのかもしれないと考えることがあります。
東日本大震災では、東京都や多くの応援が行われたのですが、関東・東京に大規模地震があった場合、膨大な人口都市をどのように救助していくのでしょう。
行政が必死に「防災」を呼びかけているのは、国民ひとりひとりが「自分の命は自分で守る」という、意識をもってほしいからなのではないでしょうか。
阪神淡路大震災では、避難所に配給が始まったのは3日目・自宅避難者への配給は6日目でした。
東日本大震災では、交通が遮断され孤立してしまった地域では、配給はもっと時間がかかったのです。
発災時にあわてても、どうしようもない。
海沿いなのか?山の崖崩れがある可能性は?…など、住んでいる地域によって、ストックするものは違いますが、生きていくために備えておきたい基本は同じです。
まずは「災害の4つの備え」を基本に考えていきましょう。
日常備蓄という考え-毎日の食事を非常食・生活必需品をストック
災害が起こると、何よりも食料の確保が最優先です。
避難所に行かなければ危険な状態である場合、冷蔵庫や日常で使用している食材を持ち込むよりも、まずは簡単手軽に食べられる市販の非常食になります。
しかし、長期化していくと、自宅に残した食材を使うことになります。
余震が心配で、半強制的に避難所生活になる場合でも、一時自宅に食材を取りに帰り、用意することができます。
自宅が崩壊寸前の場合は、行政の指導に従って、救援物資を待ちます。
状況は人によって、様々。
臨機応変に考えなければなりません。
災害時に役立つと言われている保存食は、いざという時に賞味期限が切れていないか?何が何日分あるのか?…ということを定期的に確認しておきましょう。
温めたりお湯を必要するものは、カセットコンロなどの火元が必要になります。
そのような確認をし忘れてしまうと、いざ必要とされている時に、食べることができない場合があるので、注意してください。
そして、ライフラインが止まっていても自宅避難ができる方は、できるだけ後々の大きな余震で緊急避難をすることを想定して、非常時持出袋のものはそのまま手をつけないように暮らしましょう。
その生活で発揮するのが、「日常備蓄」です。
これまでの災害用備蓄は、食べ物では乾パン…生活日用品ではヘッドライトなど、普段の生活で使わないものを用意しなければならないものと考えられてきました。
そのため、使用しないのに価格が高いモノであることから、防災意識が遠のいてしまったり、管理が面倒くさいと継続ができなかったりするものでした。
しかし、日常生活で使用している食料品や生活必需品を少し多めに購入しておく「日常備蓄」なら、無駄もなく簡単に備蓄ができます。
トイレットペーパーなどの生活必需品は、少し多めに購入しストック。
食品は、日持ちする食材を日常の食材として使用していく。
防災を意識した備蓄があると、「食べ物と生活に〇日は苦労しない」という気持ちから、落ち着いて生活ができるひとつです。
ですので、私は1か月の備蓄をおすすめしています。
防災食のコーナーでは、代替品も含め、身近な食材のストックの仕方などを紹介しています。
ローリングストック法で安心できる生活
災害時、自分がどのような状況になるかわからないので、保存食を備蓄しておくことは、大切なことです。
その上で、自宅避難が長期化した場合を想定してみます。
まず、日常の中に食料備蓄を取り込むという考え方を持って、取り込んでいきます。
普段から少し多めに食材や加工品を購入し、その食材を使ったら使った分だけ新しく買い足していきます。
常に一定量の食料を、家に備蓄しておく方法です。
私は常に一定量の食料を1か月分と想定して、30日分メニューをつくり、それでもまだ備蓄が残っている計算になっています。
その方法を「ローリングストック法」と言います。
ローリングストック法のポイントは、日常生活で消費しながら備蓄することなので、負担がありません。
いざという時、人は贅沢なモノを欲するのではなく、生きていかれる量と、日常生活に近い食生活を摂ることを望みます。
私は避難生活で食べたこともない食事を続けていくよりも、食べ慣れたものを家族に食べさせてあげたいと思うのです。
現在もたまに夕食の時、防災用の新メニューを家族の評価を得ながら作っています。
夕食時に、そのような会話も「防災」を意識するひとつになっています。
そして、食材だけではなく、トイレットペーパーなどの生活必需品も1か月の余裕を持つようにしています。
ローリングストック法(2)食料と日用品の注意点と2つのポイント
はじめに
■ 地震対策でやること“災害の4つの備え”救援物資は最低3日はない!
- 物の備え
■ 「防災の日」災害被害0次から3次とレベル別に用意するものリストと避難方法を確認!
■ ローリングストック法(1)救援物資がない!日常備蓄の思考で非常食
■ ローリングストック法(2)食料と日用品の注意点と2つのポイント
■ ローリングストック法(3)備蓄品の分散収納方法!災害を想定し工夫
■ 自然災害で最低限必要なモノを確認・用意していない人は自己責任で! - 室内の備え
■ 地震防災「室内の備え」3つのポイントと転倒・落下・移動防止方法 - 室外の備え
■地震防災「室外の備え」3つのポイントで安全な避難経路を確認 - コミュニケーションという備え
■地震防災「コミュニケーションという備え」家族会議と地域との関係
- 災害時の食生活30日
■ 災害復旧までの食生活はどうなる?簡単な30日備蓄と調理法で防災
■ 被災時の命をつなぐ「食生活」で心を満たすには日常を意識して備える - 食品の備蓄法「ローリングストック法」
■ ローリングストック法(1)救援物資がない!日常備蓄の思考で非常食
■ ローリングストック法(2)食料と日用品の注意点と2つのポイント
■ ローリングストック法(3)備蓄品の分散収納方法!災害を想定し工夫 - 便利な道具
■ 災害時これだけは備えたい「10の役立つ道具」食べるために絶対必要
■ “料理用ポリ袋”選び方と5つの利点-災害時で使う便利な道具で非常食
■ 災害で火や電気がない非常事態!ヒートパックで温かい食事ができる
■ “真空保温調理器”災害時、調理時間と光熱費削減できる便利な調理器具!
■ 災害時の食事 “真空パック5kg のお米”保存方法と賞味期限!魔法の米炊き袋(炊飯袋)が便利
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