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行政を頼りにしないで「食の備え」は自力で!
政府は「非常食は3日分を備えて…」という理由は、発災時から3日は人命救助、道路整備と避難場所に救援物資ができないからです。
そして被害が広範囲に及んだ東日本大震災では、津波で家が流されたり、原発事故で自宅に居られず避難所生活が余儀なくされたにも関わらず、避難所では飲み水でさえ用意できない場所がありました。
自治体で用意されたものは、一瞬でなくなったそうです。
もし、南海トラフが発生し、三大都市が機能しない状況になったら…
人口密度の高い場所で被災したら…と、辛いことですが想像してみてください。
避難所は、耐震性の高いマンションや家が倒壊していない家の人は「自宅避難してください」と指示します。
その後の避難所での配給はありません。
避難所は「家も何もかもを失った人が生活する場所」だからです。
避難所に行けばどうにかなることはありません。
過度に期待するのは、危険です。
公助は災害被害が大きい弱者が優先され、災害時の食生活は「自力」が基本となっています。
被災時の食事は命をつなぐ!準備は大丈夫?
発災時から、被災者としての生活がはじまります。
ガス・電気・水道…とライフラインは止まります。
被災時の食事は、「命をつなぐ」生命活動の基本です。
限られた条件の下で、水を無駄にしないように工夫をして調理をしなければなりません。
被災状況によっては、長期に渡り覚悟をして、命を守らなければなりません。
まず、頭に過ることは「何日分の食料があるのだろうか…」
スーパーの行列に長時間並んでも品物を求めはじめます。
TOMOIKUですすめる30日分の備蓄があったなら…
日常生活で無理をしないで備蓄をすることで、発災時以降1か月は食事ができると思えれば、辛い気持ちの中でも、光が見えてくるのではないでしょうか。
流通が途絶えていても、持っている食料がなくなると、スーパーの前で並ぶしかありません。
電気が通っていなかったら、カード決済はできません。
そんな中、何時間も…何日もスーパーの前で並ぶのは、そこで食料を確保しなければもう二度と食料が手に入らないのではないかという、恐怖になってきます。
命が脅かされていくのです。
政府がローリングストック法で備蓄をするようにすすめているのは、大災害時には救援物資が間に合わない…私達は食べ物が手に入りにくくなる…ということです。
災害時に流通は途絶えるので、スーパーの前で、手に入るかどうかわからない行列に並ぶより、日常生活で無理のない「食の備え」で心の余裕を持つことが一番です。
何事も臨機応変に対処
私達は普段、快適な生活をおくっています。
生活の中で当たり前である、電気・ガス・水道とライフラインが止まると、途端に困ってしまうでしょう。
1993年、日本における記録的な冷夏による米不足現象がありました。
その時、お米を買い占めようと、スーパーの前には開店前から米を求めて人の列ができました。
「これがないと困る」という“ない”ということが、人に不安を与えます。
災害時は、様々なモノが“ない”
ないモノを求めても、ないものはないのだから、事前の対策が必要です。
何か応用することはできないか?と考え、あるもので応用して生活をするしかありません。
料理のレシピも、いつものレシピ通りではなく、臨機応変に対処することが大切です。
被災時の食事は、食べられる喜び・楽しく・美味しさを求めていいと思います。
30日備蓄でおいしい料理ができるように、別のコーナーではレシピも用意しています。
その備蓄では、栄養のバランスも考えてレシピを作っています。
被災時は、日常で食べていたものが幸せを呼ぶ
食べ物が入手しにくいと思うと、日常で何気なく食べているものを人は求めます。
震災時の避難所では、数日ぶりにおにぎりやパンが配られると、避難所では喜びの声が多くあがりました。
しかし、人は毎日同じものを食べていると不満の声が聞こえてきます。
何日も同じものを食べ続けていると、どんなにおいしいもので感謝をしていても、飽きることはどうしようもない気持ちです。
毎日おにぎりだけの生活をおくっていて、炊き出しで「みそ汁」が配られると、それだけで幸福な気持ちになるのです。
それも最初は嬉しかったのに、また不満な気持ちになるのです。
食べられることは幸せなことなのですし、人はそれをちゃんと理解しています。
しかし毎日同じであることで、それが当たり前になってしまう人の欲求心理は、止められません。
人の脳は、新しいモノを求める働きが遺伝子の段階で組み込まれているからです。
はやり、栄養バランスのとれた、様々な味付けが楽しめる食事の確保は、災害時でも必要なのです。
食べ慣れた日常の食事を意識して備える
同じ物を食べ続け飽きた食生活でも、その後は普段食べ慣れたものを食べたいと、安定したいという心理が強くなります。
インスタントラーメンを、火を起こせない状況だったので、水で食べたら、マズイと感じた上悲壮感が押し寄せたそうです。
インスタントラーメンは、アツアツで食べるものという日常を求めるのです。
そして、食べ慣れたあったかいインスタントラーメンで、幸福感を得ることができたそうです。
備蓄を考えるとき、普段の食事のメニューを意識することが大切です。
そして、備蓄で料理をして家族で食べ、そのメニューをローリングストック法で日常食にしていくことが、災害時に違和感なくおいしく食べることができます。
事前にメニューを考えておくと、栄養も摂取できて慣れ親しんだ食事を食べられることができます。
食で満足感を得られると、人は生きる希望が見えてきます。
被災を受けた場合、「生きる力」が必要です。
しっかり食べることによって、体は活動態勢になり、脳から幸せホルモンが分泌され、精神的な安定が得られます。
どんな時も“食”は命をつなぎ、明日への活力になります。
30日は安心して食べられる備蓄を心がけてみましょう。
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