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ペットの命を守りたい!いっしょに避難したい!どうする?
災害時、ペットといっしょに避難したい!
多くの飼い主さんは、同じことを願っていると思います。
自然災害は地震だけではなく、事前に準備ができる台風もあります。
予測できる災害でも、何故か一歩遅れてしまう傾向があるのは、自宅避難か?避難所に行くべきなのか?と、判断が出来かねることがあるからです。
私個人のことですが、90歳の高齢者と幼児・そして犬…と、気軽に避難所に移動することができない事情があります。
多くの被災者が出た2019年10月の台風。
2019年10月の台風では、事前情報として「命を守る行動」というワードが多く言われていたので、想像を超えるような状況になるのだろう…と私なりに想定していました。
普段から人間用・動物用の水と食事の備蓄は30日分は確保しているので、特別に用意するものはなく、様々なメディア情報と状況によって判断しようと決めています。
避難することなく大きな被害もない地域でした。
しかし、大雨によって、想像を絶する状況になった地域もあり、
すべての人が動物が好きとは限らない
ペットとの生活は、自分の時間を彩らせる素敵な幸せな時間。
この記事を読んでいる方は、少なからずペットに想いをもっている方たちだと思います。
家族同然の愛する子達。
でも、ペットが嫌い…それ以上にペットが怖いという方もいます。
動物が大好きでも「動物アレルギー」の場合もありますね。
そして、ペットと暮らしている人が気にならないことであっても、ペットに関心がない人にとっては、迷惑なこともあります。
愛するが故、避難所で粗末に扱われると、悲しく…そして苦しくなると思いますが、それは仕方がないことだと割り切り、冷静にならなければ事は好転しません。
人間の避難の対応がおぼつかない状態の時、避難所担当者に余裕はありません。
そして、上からの命令系統が整っていなければ、動いてはいけない事情もあります。
臨機応変に対応してくれればいいのに…と思います…が、事が好転したら拍手喝采、しかしその判断が人の命や病気を引き起こすような事態になった時、臨機応変に対応したことが仇になってしまい、責任問題…と、人は臨機応変に対応したいと思っていても、自由に動けない事情があるのです。
私の二男と二男の嫁さんは公務員なので、災害時には出勤します。
実際、今回の台風では避難所管理をする立場ですが、環境省が発表した「ペット同伴」であることの徹底が全くされていないのが現状だと言っていました。
だからこそ、事前に備えておくことが必要だと思うのです。
私たち…そして、行政も!
シュミレーションをして、事前に準備。
もうそれしかないのです。
台風によって想定外のことが起きたとしても、「命を守る行動を!」という呼びかけができるような予測できる自然災害ではなく、突然起きる地震の場合は、行政の準備を期待するのではなく、災害発生時は基本「自助」です。
「自力」が7割・地域の人と人とが助け合う「共助」が2割・行政機関などによる支援活動である「公助」が1割です。
それは、人間に対して公的に定められていて、避難者の支援ということでペットに関しても同じです。
東日本大震災ではペットが飼い主と離れ離れになってしまう事例が多数発生してしまったことから、東日本大震災以降、環境省が「同行避難」を推奨しています。
その後、熊本地震の避難場所でペットに関するトラブルが発生してしまうことで、環境省は「飼い主とペットが必ずしも同室で一緒に過ごせないケースがある」と同行避難と同伴避難の定義を明確にしました。
その定義をしっかり覚えておかないと、こんなはずではない!…ということになります。
ペットの避難「同行避難」と「同伴避難」との違い
まず、被災した時、ずっといっしょに過ごしていたいですよね。
私は車で過ごす覚悟ですが、災害時の映像でわかるように、自然災害において水や土は脅威です。
車で過ごすどころか、その車が流されることもあるのです。
やはり、早めに避難所に移動し、車で過ごす選択をせざるを得ないと思っていますが、住んでいる地域によっては、車が不要なため、誰もが車を利用するとは限りません。
特に地震の場合は、自分の住む地域性などを考えて、多くのシュミレーションをしておく必要があります。
環境省が推奨する「同行避難」したら、ペットが拒否された!
どういうことなのか?
まず、「同行避難」と「同伴避難」との違いを知っておきましょう。
「同行避難」とは、災害の発生時に、飼い主が飼養しているペットを同行し、指定緊急避難場所等まで避難すること。
同行避難とは、ペットと共に移動を伴う避難行動をすることを指し、避難所等において飼い主がペットを同室で飼養管理することを意味するものではない。
「同行避難」が、ペットとともに安全な場所まで避難する行為(避難行動)を示す言葉であるのに対して…
「同伴避難」は、被災者が避難所でペットを飼養管理すること(状態)を指す。
ただし、同伴避難についても、指定避難所などで飼い主がペットを同室で飼養管理することを意味するものではなく、ペットの飼養環境は避難所等によって異なることに留意が必要である。
ペットの飼養環境は避難所等によって異なることに留意が必要である。
<環境省ホームページより引用:資料:pdf>
いずれにしても、いっしょに過ごすことは困難に感じます。
同行避難は「ペットと一緒に避難所に避難すること」なので、避難所の中でいっしょに過ごすことが出来るという意味ではないのです。
同伴避難は同室でいられないかもしれないけれど、「避難所でペットを飼養管理すること」なのです。
そして、人間や他のペットとの共同生活になるのだから、最低限な健康管理が必要になります。
同行避難・同伴避難をする!事前にしておくこと
災害発生時にペットを守るためには、まず私たち飼い主が無事であることが絶対条件ですね。
愛する子を守ることができるのも、命あってのことです。
そして、飼い主の安全とペットの安全の両方を確保できるよう、普段から対策を講じておくことです。
住む家の「防災対策」
留守中の災害は、家にいるペット達が気になりますね。
普段から住まいの防災対策を心がけておきましょう。
- 屋外で過ごしている場合…ブロック塀やガラス窓など破損や倒壊の危険性を確認をして、その付近にペットが逃げ込む場所を設けない。
- 屋内で過ごしている場合、家具や飼育ケージの固定や転倒・落下防止をして、安全な場所にケージ等を設置しておく
- ケージやクレートなど、ペットの避難場所(隠れ場所)の確保をしておいて、屋根をつけて落下物(天井)に耐えられるようにしておく。
- 避難時にキャリーなどで移動できるように、小さな空間でも耐えられるように、普段から部屋に設置をして練習をしておく。
私は、小型犬2匹(頭)と生活しています。
その子達のハウスは、個々別々にし、ダイニングテーブルの下にサークルを設置しています。
鉄骨でない限り、天井は頑丈だと思います。
そして、怖い時暗く隅に行かれるように「コ」の字に幕を張っています。
様々な事例は別のページに用意していますので、合わせてお読みいただくとお役に立てると思います。
「健康管理」義務の予防接種
災害発生時は、飼い主と同様、ペット達も多大なストレスがかかっています。
体調を崩しやすくなっているので、健康状態に注意する必要があります。
そして、避難所では団体生活になるので、国で義務付けられている予防接種や、定期的な予防接種などを忘れないようにしましょう。
- 毎年1回の狂犬病予防注射の接種、鑑札、注射済票の装着
- 感染症を予防する各種混合ワクチンの定期的な接種
- 寄生虫(ノミ、ダニ、フィラリアなど)定期的な予防、駆除
持病を持っているペットは、薬の準備もしておきましょう。
私が用意しているのは、水と犬のごはん・おやつなど、日常で食べているもの2か月分と、食欲不振になった時のために、栄養ゼリー(犬用)などを用意しています。
獣医さんがおすすめするものです。
私は犬に災害用として用意していました。
先代の犬は災害や食欲不振になることがなかったので、賞味期限が来た時点で捨てていました。
無駄に思われるかもしれません。
でも、災害時に動物病院が開いているとは限らないので、環境の変化で食欲不振になった時、栄養だけでも獣医師が扱うチューブのゼリーをあげたいと思って用意しました。
使用しないで捨てたことは、食欲不振になることもなく、被災することもなかったことなので、幸せなことと思っています。
- ペットスエット(経口補水・水分・電解質補給)
犬猫の体液に近い電解質組成で、水分・ミネラルをすばやく補給できます。 - ペットスエットゼリー(経口補水・水分・電解質補給)
犬猫の体液に近い電解質組成で、お腹の環境を良好に保ち、下部尿路の健康維持をサポート。 - 獣医師専用 ニュートリカル
食欲不振時や病中病後など、体調回復食などにも使用することが出来る、カロリー供給源です。
猫やエキゾチックアニマルなど、それぞれの子に合ったものを用意してはいかがでしょうか。
その他避難所における最低ルール
むやみに吠えない、キャリーバッグやケージに慣れさせておくなど、基本的なしつけをしておくことで、避難している周りの人にとっても、ペットにとってもストレスを軽減することにつながります。
また、ケージに慣れさせておけば、日常生活でも留守番や来客の際、車での移動時などに役立ちます。
そして、飼い主さんのマナーが悪いと愛犬の待遇が悪くなると思っていいと思います。
ひとりの行動が、ペット飼い主全体の待遇になると思って、ルールはしっかり守るようにしましょう。
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