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愛するペットを守る!
自然災害は、ある日突然起こります。
これまでの生活が奪われて、今まで経験したことのない不便で不安な生活がはじまります。
愛してやまないコンパニオンアニマル…ペット。
飼い主である私達は、目の前の子を守るために、災害への対策を考えていく必要があります。
私は長年、動物達と生活をしています。
犬・猫・うさぎ・鳥…と、さまざまな子達と暮らし、それぞれの動物達は育て方が違い、それぞれの個性があります。
目の前の子の個性を知っているのは、飼い主であるあなただけです。
同じ動物の種類でも、威嚇する子…逆に委縮する子と、個性があります。
まして、災害が起こり恐怖心を持って過ごす日々は、人間も動物も同じです。
私は、もし家が倒壊したら、2匹の小型犬と一緒に車中で暮らすつもりでいますが、東日本大震災のように家も車もなくなってしまう場合があります。
※犬の数え方-「匹」抱きかかえらる 「頭」抱きかかえられない
そのような時、現在住んでいる市町村によって、動物の対応が違い、ボランティア団体の方との連携もそれぞれです。
動物といっしょに避難所に居られる状況が整っていることは、とても幸せなことです。
状況によっては、別れ離れで暮らさなければならないこともあり得えます。
シェルターに預けなければならない…
しかし、そのシェルターにも様々な条件があります。
もし、前もって飼い主が準備をしていたら、辛い状況が回避できたかもしれない…。
様々な経験をされた方が、多くのことを伝えてくれています。
いつ起きるかわからない自然災害。
その時の対策として、準備することと、しつけておくことなどをお伝えします。
自然災害時にペットと飼い主に起きた出来事
ペットと共に被災することは、どのようなことなのか…
どのような問題が発生するのか?
経験のない多くの飼い主にとって、具体的にイメージするのはとても難しいです。
ただただ、救いたい…健康でいさせてあげたい…いっしょにいたい…
その気持ちは、皆同じです。
これまでの災害で実際にあった報告書から、ペットに関する問題をあげました。
発災時、飼い主が自宅に居るとは限りません。
留守の間に大地震が起きるかもしれません。
そんな時、動物達はどうしたのでしょう。
家屋の倒壊…その時
実例-家屋の倒壊や倒れた家具によって、ペットが逃げられず死亡した。
もしも、前もって家具の固定をしていたら、家具が倒れていなかったのでは…
もしも、天井をガードしたケージに入っていたら…
私が仕事で外出する場合、家族がペットといっしょに留守番をするようにしていますが、誰しもそのような環境ができる訳ではありません。
睡眠や休憩はサークル内で過ごさせていますが、私はテーブルの下にサークルを設置しているので、たとえ天井が崩れてもテーブルがガードしてくれるのではないかと思っています。
もし留守にする場合、ペットをサークルに入れず、部屋で自由に過ごさせてあげたい場合は、家具の固定と落ちたらケガをするものは置かないようにしましょう。
ガラスが飛散…その時
実例-発災時にガラスが飛散し、ペットも足に怪我を負ってしまった。
もしも、割れる物を置いておかなかったら…
もしも、扉のガラスに「ガラス飛散防止シート」を貼っておいたら…
ペットだけではなく、割れたガラスは凶器になります。
強化ガラスのように、どんな衝撃でも割れないというガラスではない限り、ガラスは割れるモノなので、「ガラス飛散防止シート」を貼るようにしましょう。
外飼いの猫…その時
実例-外飼い猫だったため、被災当日から自宅に戻らないので、同行避難できなかった。
もしも、猫を外飼いしていなければ…
猫は縄張り意識が強い上、隙あらば、すぐに外に出たがります。
昔はもっと外に猫がいたような気がしますが、室内飼いを選ぶ人の割合は増えてきているのでしょう。
外飼いは運動不足にならない上、ストレスも溜まりにくく、自宅での爪とぎの回数が減るため、飼い主にとってメリットになります。
しかし、交通事故や猫同士の喧嘩に巻き込まれる危険があり、ノミ・ダニの被害、感染症などの病気にかかるリスクが高まります。
現代では、近隣住民から苦情が入る可能性もあります。
猫アレルギーの人にとっては、命を脅かすことなのです。
私が猫と暮らしているとき、うち猫を誘う鳴き声が酷い外飼いしている猫が、我家の花壇を毎回トレイにしてしまい困ったことがあります。
そして、そのような苦情が多くなってくると、保健所に連絡されて捕獲されてしまうこともあるのです。
その上、虐待を受ける可能性さえあることなど、猫にとって外飼いは危険に晒してしまうのです。
是非、部屋飼いができるように躾をしてあげましょう。
ペットはどこにいけばいいの…その時
実例-ペットの受入れ可能な避難所がどこにあるのかわからなかった。
もしも、自分の市町村のガイドラインを調べておいたら…
自分の市町村のガイドラインを調べて、ペット対策が成されているか?いないのか?を調べておくだけでも事前の準備が違います。
避難所でのペットの扱いは、自治体や管理者の判断に委ねられています。
環境省の新たなガイドラインでは、原則は「自助」としています。
つまり災害時にペットの安全を確保するのは飼い主の責任となっているのです。
避難が必要な状況になったら基本は「同行避難」することとしていました。
「同行避難」と言うのは一緒に避難所に行けばいいということなのだろうか?…そうではありません。
ペットに関する「同行避難」というのは「飼い主が自らの安全を確保した上で、ペットも安全な所につれて行く」という意味です。
いっしょに避難所に入れるという意味ではないのです。
避難所に入れるかもしれない…ペットと人は分かれて、ペットは外に出すかもしれません。
避難所では受け入れてもらえず、知り合いや動物シェルターに預けたりする場合も、「同行避難」に含まれています。
避難所では、その場の責任者に任されていることが多いようです。
NPOの支援で、避難所をペット可にするためのルールをつくり、人と動物の部屋は別だけれども、飼い主がお世話ができるようになるシステムをつくりました。
このような支援は恵まれた方々です。
ほとんどが、ペットはお断りという避難所で、避難所に入るのをあきらめて車中泊や、壊れかけた自宅に留まる方が多くいました。
飼い主にとっては家族同然のペットですが、基本、人命が最優先です。
大規模災害の直後は、人の避難場所も不足しているので、ペットの受け入れ余地が無いというのが現実です。
ペットと生活をしている方は、普段からどのように行動するかと、いくつかの案を思い描いておくことが必要です。
災害を想定し、飼い主が日常注意しておくこと
災害が起こったときに最初に行うことは、飼い主自身や家族の安全確保。
そして、ペットと暮らしているのであれば、その子の安全確保についても、普段から考えて備えておく必要があります。
行政はどうにか人には助けの手を差し出してくれます。
でも、ペットは人の安全の確保の後の問題なのです。
災害時、獣医師会がペットの一時預かりなどを行ってくれる地域もあります。
日頃からいざというときに、ペットを預けられる先を考えておくなどの備えも重要です。
飼い主である私達が、日頃から災害を想定し、日常生活で準備することと、避難生活でもルールに従えるような動物のしつけも、日頃意識して生活をしましょう。
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