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被災時は健康不良になりやすい!
被災して明日を考えた時、元気に生きていくのに一番必要なのは、“食”です。
大災害がいつ起こるかわからない日本で、被災しても逞しく明日に向かって頑張っている方達を応援して今日がありますが、いつ自分が被災するのかわかりません。
被災経験をされてきた多くの方々がメッセージを発信し、多くの機関が不便に感じたことや食に関してもレポートを公に発表しています。
その貴重な話は絶対生かさなければなりません。
食に関して、被災時は炭水化物が多い非常食と配給と野菜不足によって、多くの人がビタミン・ミネラル・食物繊維が不足してしまうことが原因で、体調不良になる人が多いことがわかっています。
TOMOIKUでは、被災時でも在宅避難である限り、健康を保つ方法を提案していきたいと思っています。
その中で、乾物でストックするにあたり邪魔にならず、長期保存が可能である“昆布”を強くおすすめしたいと思います。
被災時に酸性になりやすい体を、弱アルカリ性に保つ“昆布”の栄養
昆布には、たくさんの栄養価が含まれていて、食生活の乱れがちな日本人に、特に重要とされています。
日本人は、以前、昆布は味噌汁のダシをとったり、小魚と煮たりともっと昆布を食べていたのです。
しかし、化学調味料の顆粒のダシで味噌汁を作り、咀嚼が必要な昆布はあまり使われなくなってしまいました。
日常であまり使用しなくなってしまった“昆布”ですが、もう一度見直してみましょう。
被災時の食生活は炭水化物などが多く、体が酸性化されてしまいます。
特に被災時に不足する、ビタミン・ミネラル・食物繊維が摂れて、体を弱アルカリ性にして健康体を保つためにも昆布を食べるように、ローリングストック法で昆布を意識しましょう。
健康体である弱アルカリ性に保つためには、アルカリ性食品の中でもトップクラスの昆布を食べるのが一番!
栄養学的に見ても、大変身体に良いとされている昆布には、多くの栄養がありますが、被災時に不足するビタミン・ミネラル・食物繊維について紹介します。
*昆布の栄養比較*
ビタミンA | 牛乳の39倍 | 牛肉の17倍 |
ビタミンB1 | 牛乳の16倍 | 牛肉の7倍 |
ビタミンB2 | 牛乳の3倍 | 牛肉の5倍 |
ビタミンC | 牛乳の3倍 | 牛肉の13倍 |
ミネラル | 牛乳の23倍 | 牛肉の19倍 |
カルシウム | 牛乳の7倍 | 牛肉の142倍 |
鉄分 | 牛乳の39倍 | 牛肉の2倍 |
海の野菜と言われる“昆布”はビタミン豊富
昆布は「海の野菜」と言われているのは、果実のりんごや野菜のほうれん草などと比べても、引けを取らないほど、ビタミンAなどのビタミン類が豊富に含まれています。
昆布のビタミンは一度に大量に食べるのではなく、食べる頻度も大切です。
主菜である肉や魚を食べる時に、みそ汁やサラダや漬物に、昆布の海藻類や野菜を摂取すると、バランスの良い食事が摂れると考えられています。
昆布には食物繊維がたっぷり
食物繊維は、不溶性食物繊維(水に溶けない性質)と水溶性食物繊維(水に溶ける性質)に分けられています。
海藻の食物繊維は水溶性食物繊維で、植物の細胞内分泌物などで、水に溶けて食品の水分をゲル状になる性質を持っています。
昆布などの海藻には、アルギン酸やフコイダンという水溶性食物繊維がたっぷり含まれています。
- アルギン酸
小腸で血圧を上げる原因となる過剰なナトリウムと結合し体外へ排出され、過剰なナトリウムが押さえられ、血液中のコレステロール数値を減らし血液がさらさらな状態を保ちます。 - フコイダン
胃の粘膜を保護し、善玉菌を増やして腸の働きを活性化させて排便を促進させ、便秘の予防になる
ミネラルが豊富な昆布
昆布には、可食部100g中のカルシウム量カルシウム、鉄、ナトリウム、カリウム、ヨウ素などのミネラルが豊富です。
からだの機能の維持や調整に欠かせないミネラルが、牛乳の約23倍・カルシウムは約7倍、鉄分は約39倍も含まれています。
特に、歯や骨の形成を助ける働きがある「カルシウム」は、体内では生成することができず、食物から摂取する必要があります。
昆布は牛乳の6.0倍以上ものカルシウムが含まれているので、昆布は育ちざかりのお子様や骨粗鬆症予防に必要な栄養素です。
そして、昆布の特徴としてヨウ素が豊富であることです。
ヨウ素(ヨード)は甲状腺ホルモンの主原料で、甲状腺ホルモンは新陳代謝を促すので、体の巡りが停滞している避難生活では、なくてなならない栄養素です。
成長ホルモンとともに体や知能の発育を促進する働きがあるのでお子様には欠かせない栄養です。
ヨウ素は過剰に摂取すると甲状腺異常が起こる可能性があるので、大量に食べるモノではありません。
日本人がとるヨードは味噌汁に含まれるダシで十分とも言われています。
味噌汁やおかずに加える程度が、程好い量です。
昆布を備えて、非常食を工夫する
日常でも使っていきたい“昆布”ですが、避難生活での健康を意識すると備えておきたい食材です。
でも、避難生活でいろいろ料理なんてできない!…と、感じさせてしまうのは、味噌汁を作る手間や、鍋などの調理用品や食器を必要とし、貴重な水の無駄になりそうな気がするから…。
非常食として昆布を意識して、簡単に使える方法をいくつか考えてみましょう。
- 大き目の昆布は、ごはんと一緒に炊いたり、刻み昆布は炊けたごはんに混ぜるだけ
- 刻み昆布は乾燥野菜といっしょに水で戻しておくだけで、いっしょに食べられる
- とろろをお椀に入れて、お湯を注ぎ好みで醤油を足して味付けをするだけ。
- 避難時はポリ袋の中に昆布と水を入れて昆布水を作り、料理の水として使う。
【昆布水】コップ1杯200㏄の水に5㎝四方に切ったがごめ昆布を浸して飲むだけ。
ネバネバしていますが、非常食の料理するときの「水」と使用すると自然に栄養が摂れます。
昆布には旨味成分「グルタミン酸」があります。
被災時には「旨味」がとても大切です。
食欲がない時、旨味成分で「おいしい」と感じると、幸せホルモンが脳から放出され、胃腸の働きを良くして、元気な気持ちになります。
昆布は「喜ぶ」に通じる縁起物なのはよく知られています。
これは語呂合わせではなく、栄養学的に見ても体のために大変良い食材だからこそなのです。
避難生活でも、健康体である弱アルカリ性に保つために、昆布は理想の食材となるので、是非備えておきましょう。
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