役立つカセットコンロとボンベの注意事項「被災時だからやってしまう危険なこと」

   
   
 
 

被災時だからやってしまうカセットコンロ使用で危険なこと

防災を意識して用意する道具で外すことができないのが「カセットコンロ」です。

ライフラインがストップすることで、途端に料理が出来なくなり、食事をとることができなくなってしまうので、火を起こすモノとして用意するようにしましょう。

災害によって調理をする道具のひとつとしてカセットコンロを用意したものの、便利と思われる方法で大きな事故に繋がってしまうことがあります。

土鍋を使用した鍋料理など、特別な料理の時にしか使用しないために、起こってしまう事故です。

地震など、またいつ家が揺れるがわからない災害の場合は、カセットコンロは安定した場所で料理をしている訳ではないため、揺れを感じたらすぐに消す必要があります。

カセットコンロは安全装置が設置されていない上、固定されて設置されていないため、大きな揺れによって飛ぶ可能性があります。

調理をしている最中は、絶対カセットコンロから離れないようにしましょう。

普段使用しているガスコンロやIHコンロとは、使い勝手が違います。

日常で使い慣れていないため、被災時だからやってしまう失敗と危険が多くあります。

カセットボンベは消費期限もあるため、カセットコンロもローリングストックで回していく必要があります。

その都度、様々な調理方法でカセットコンロに慣れておきましょう。

カセットコンロとカセットボンベは必ず用意

日常でカセットコンロを利用するタイミングとして、お鍋料理が一番多いのではないでしょうか。

カセットボンベはどのくらいの時間を使えるかご存じですか?

お鍋だと初めは強火でも、食べている最中は中火・弱火にするため、カセットボンベは1時間以上は軽く使えると思っている人が多く、災害時にはカセットコンロを用意したけれど、カセットボンベが早くになくなってしまって、困った例がとても多かったのです。

被災中…特に冬は温かいモノが欲しくなるため、夏よりも冬の方が消費が激しく、1日1本のカセットボンベでは足りません。

冷たい水からお茶を作るだけでも、かなりの火力が必要とされます。

長期間被災状態の場合、1日1本のカセットボンベだと、何本用意するべきか?

人それぞれ考え方はありますが、私は最低30日分(30本)必要と考え、他にも暖をとる方法を考えなければ足りなくなると考えています。

最終的に焚火をしなければ、温かいものが用意できない状況になるのかもしれません。

カセットボンベは、多めに用意しておきましょう。

カセットコンロで使う調理器具・道具に注意する

カセットコンロは用意したけれど、危険な調理器具を使ってしまうケースがあります。

特別な料理の時だけ卓上で使用しているカセットコンロは、災害時にガスコンロや電気のIHコンロのように使用していると、危険な事故になるのです。

まず、カセットコンロを使用するときは、ガスが溜まっているボンベが火の近くにあることを忘れてはいけません。

災害の時は土鍋の鍋料理だけではなく、お好み焼きなどを作るためにフライパンなどを使用することがあります。

熱がこもりやすくなって、カセットボンベが過熱し爆発することがあります。

カセットコンロのボンベ部分に鍋がのらない大きさの調理器具を、普段でも使ってカセットコンロでも料理してみましょう。

そして、石綿やセラミック付の魚焼き器や焼き網や陶板プレートなど、蓄熱性のある道具は使用してはいけません。

蓄熱性のある道具は、焼き上がりがふかふかにおいしくできるため、ガスコンロではお餅などを焼く方がいますが、カセットコンロの場合は、カセットボンベが過熱して爆発するおそれがあります。

カセットコンロのでお餅を焼くときは、100均一でも売っていますが、高さのある網を使ったりして工夫するようにしましょう。

そして、カセットコンロを並べて大きな鉄板などで料理することも、非常に危険です。

キャンプなどでバーベキューや焼きそばなどを作るために、図のように使用してしまい大きな事故になったケースがあります。

カセットコンロを並べることは危険ですので、絶対しないようにしてください。

カセットコンロの失敗と危険

お鍋など、お食事をテーブルの上で便利に楽しめるカセットコンロですが、正しく使う使用方法について確認はできていますか?

手軽に使えるカセットコンロですが、誤った使い方や捨て方をすると爆発などのおそれがあります。

電磁調理器上で使用しない

キッチンが電磁調理器IHコンロになっていると、その上が空間になっているのでカセットコンロの調理台にしがちですが、電磁調理器の上で使用したり、保管するのはとても危険です。

カセットコンロは、広いテーブルの上で使用し調理をしましょう。

普段の生活では、ゆったりと食卓の上で鍋料理などで使用するカセットコンロですが、地震などの災害時は部屋の中が整っていない状態なので、空間を探すのが大変です。

そんな時、キッチンでも電磁調理器IHコンロ付近にカセットコンロを設置するのが、効率よく感じられてしまい、ついついカセットコンロを乗せてしまいがちです。

災害時だからこそ、間違った使用方法で二次災害を起こしてしまうことがあることに注意しましょう。

カセットコンロは調理以外の用途に使用しない

カセットコンロの火の熱を求めて、ストーブ替わりにしたり、木炭や練炭の火おこしなど、調理以外の用途で使用してしまうと、カセットボンベが過熱して、爆発などのおそれがあります。

他の方法で火おこしはチャッカマンなどがありますが、木炭や練炭の火おこしは火力が必要になるので、料理で表面に焦げ目をつけたりする「カセットガス用ガストーチ」が便利です。

「カセットガス用ガストーチ」は、火力調節も自由自在で、最大1,300℃以上の高温出力が可能なので、すぐに木炭や練炭に着火でき、災害時コンロ以外で火を起こす方法として便利に使用できます。

カセットボンベを40度以上になる場所に置かない

室内で保管しているカセットボンベの場合でも、涼しい場所で保管するようにします。

カセットボンベは直射日光の当たる場所や、車内など高温になる場所には置かないように気を付けなければなりません。

避難の場所として車中生活をしていると、カセットボンベを車中に保管してしまう状況になります。

暑い夏の車の中の温度は、簡単に40度を超えてしまいます。

カセットボンベが過熱すると爆発することがありますので、車中でも日陰を作り換気をして保管管理をしっかりしましょう。

ストーブなどのの近くで使用しない

カセットコンロを他の熱源の近くに置いたりすると過熱して爆発などのおそれがあります。

石油ストーブなどの暖房機のそばや、地震でガスコンロなどの状態(ゴムの劣化など)によっては危険な場合があるので、高温になる場所に置かないでください。

カセットコンロのボンベのガス以外に、火元になるようなガス器具や石油などから遠ざけて使用してください。

どんなに気を付けていても、いつ地震が起きるかわからないので、注意が必要です。

壁・カーテン・家具などから離して使用する

鍋料理などでカセットコンロを使用する場合、部屋の中心にテーブルを置き、その上で使用することが多いと思います。

災害時の料理では、部屋の片隅にカセットコンロを設置しがちです。

しかしコンロの周囲に壁やカーテン家具があると、可燃物に引火したりカセットボンベが過熱して爆発することがあります。

特にカーテンは人がそばを歩くだけでも揺れるので、火がつきやすくなります。

引火物など熱を遮るようなものから離して使用し、カセットコンロのそばを離れないでください。

車内やテント内で使用しない

車内やテント内ではガスを使用するランタンや、アウトドア用のカセットコンロなども使用しないでください。

災害では車中やテント内で生活をすることを余儀なくされる人もいます。

食事の用意をするにしても、冬の場合はとても寒い状況での生活が続くので、車中やテント内で料理をしたくなります。

しかし、車内やテントの中などで使用すると、狭い空間であるころから一酸化炭素(CO)中毒や酸欠になる場合があるのです。

慣れていない車中やテント生活のために、ついうっかりしてしまうことが多いのです。

たとえ屋外でカセットコンロ使用する場合でも、空間で使用する際は、換気にご注意ください。

使用後のカセットボンベはガスが残っていないことを確認

空になったカセットボンベでも微量のガスが残っているので、火が完全に消えるまで使い切ります。

ガスが残ったまま廃棄すると、ゴミ収集車や焼却施設内でガスもれが発生して火災の原因になります。

特に災害時では、いろいろな人が空き缶を適当に放置するようなこともあり、とても危険です。

カセットボンベを振って「シャカシャカ」とちょっとでも音がしたら中身のガスが残っているので、再度カセットコンロに装着し、使い切るようにします。

 

カセットコンロを使用する生活が長くなるほど、便利な場所で効率よく使用しようとする行動が、危険な使用方法になってしまうことがあります。

普段の生活でカセットコンロを使用するとき、「災害時の場合…」とシュミレーションをしてみましょう。


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